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画像:知林ヶ島の風景

指宿海域の自然 共生サイトの活用と 持続可能な観光モデル プロジェクト

山川町漁業協同組合
鹿児島県指宿市

プロジェクト概要

画像:知林ヶ島の風景

指宿海域の自然共生サイトの活用と持続可能な観光モデルプロジェクト

団体名
山川町漁業協同組合
実施地域
鹿児島県指宿市

事業概要

かおり風景百選・平成の名水百選や自然共生サイトに選定・認定された海域を対象に、藻場に係る学び、食、オフセットを織り交ぜたコンテンツを構築し、温泉と豊かな自然を基軸とした観光地としての魅力と持続可能性の向上を目指す。

主な実施内容

  • 「藻場再生を軸とした地域参加型観光コンテンツ検証ツアー(県内向けトライアル)」の実施
  • 「ブルーカーボンを活用した持続可能な観光研修プログラム試行事業(県外企業向けトライアル)」の実施
  • モニターツアー実施に基づいてステークホルダーの分析を行う
画像:流しそうめんを楽しむ子供たちの様子

プロジェクトへの想い

写真:川畑 友和
山川町漁業協同組合 川畑 友和

霧島錦江湾国立公園の巨大なカルデラが育む指宿市。

名水百選の湧水や天然の砂むし温泉などの自然に恵まれる一方、温暖化による「磯焼け」に直面しています。環境省の「令和の里海づくりモデル事業」では未利用魚の食用化や藻場再生に取り組み、Jブルークレジット認証*も取得。観光と二酸化炭素のオフセットの組み合わせは環境意識の高い層の取り込みが期待できます。私たち漁師の海の知見に加え、「観光」を切り口に行政や観光協会など業界を超えて連携しで、観光客が地域全体の恵みを体感しながら環境保全にも貢献できるツアーを開発します。

*ジャパンブルーエコノミー研究技術組合(JBE)が認証する海洋由来のカーボンオフセット制度。

写真:平田 敦史
環境省 水・大気環境局
環境管理課 環境創造室
平田 敦史

地域一体で進める、海洋環境の保全につながる藻場の再生や、ブルーカーボンオフセットの取り組み。

これらは、環境意識の高いインバウンド観光客に対する地域資源の魅力的な提案になります。さらに薩摩半島の南端、開聞岳のふもとに位置し、霧島錦江湾国立公園を構成する山川地区には、温泉、農業、漁業など多様な魅力があり、これらを総合的にを組み合わせた地域ブランドの向上が、持続可能な観光地域づくりにつながるものと期待しています。

画像:砂浜で埋まる人たち

プロジェクト報告

01

中間報告(2025年12月12日)

実施団体よりこれまでの進捗状況と今後の展開について報告いただき、
伴走する有識者・専門家からも所見をいただきました。

本モデル事業では、有識者・専門家・環境省・事務局がひとつのチームとなり、各プロジェクトの推進をサポートしています。有識者からは、事業全体を見据え、保全と活用の好循環の形成に向けて中長期的な視点でのアドバイスを行っています。そして、専門家からは、有識者からのこのようなアドバイスを踏まえ、より地域の実情を踏まえた実践的なアドバイスを行っています。

有識者 有限会社オズ 江崎 貴久

山川町漁業組合は若い世代を筆頭に、多様な組織との対話を積極的に行ってきました。多くの人々を巻き込み、観光客を受け入れる具体的なイメージが出来上がってきています。これは組合員全員と丁寧に対話をして合意形成を進める姿勢であり、漁業組合における無形資産の賜物です。日頃の助け合いや信頼関係の上に成り立つこの本質的な価値を、観光を通じて届けることに意義を感じています。また漁業組合が観光に取り組む意義は、地域の基盤となる一次産業を守る視点やノウハウに加え、観光客との交流が漁師の「誇り」を生み、持続可能な産業に繋がることにあります。

専門家 株式会社FAT Community 宮脇 太

山川町はSUPによる藻場の播種体験やJブルークレジット認証の取得など、海の環境保全を観光資源にする先進的でユニークな取組みが魅力です。今後は、沢山ある魅力的な観光資源から「核」を定め、ストーリーとして繋ぐことが鍵です。その過程において、資源と人々との営み、ターゲットの趣向を効果的に組み合わせると、唯一無二のコンテンツが生まれ、山川町に来訪する必然性を訴求できます。その仕組作りを観光とマーケティングの専門家として支援しています。まずは指宿市の既存観光客や鹿児島市に来訪しているインバウンド観光客を対象として打ち出し、保全と漁業を観光産業へとつなぐモデル構築を目指します。

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