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画像:展望台からの風景

「海と山が出会うまち」 はんなん
森里川海 プロジェクト

阪南市

プロジェクト概要

画像:夕暮れの風景

「海と山が出会うまち」はんなん
森里川海プロジェクト

団体名
阪南市
実施地域
大阪府阪南市

事業概要

自然共生サイトである「阪南セブンの海の森」を対象に、森里川海をつなぐコンテンツの造成等を実施し、持続可能で好循環な地域づくりの実現を目指す。

主な実施内容

更新

  • 里海を主軸としたモニターツアーの実施・検証し、販売に向けた基盤の整備
  • 里山の観光利用に向けた課題の明確化
  • 地域の魅力を発信するプロモーション動画・WEBの整備
画像:恐竜型の遊具

プロジェクトへの想い

写真:前田 雅寛
阪南市未来創生部副理事
(兼)まちの活力創造課長
前田 雅寛

大阪府最南端の阪南市は、垂直護岸化が進む大阪湾で唯一開発を免れた自然海岸(砂地の浅瀬)が残る地域。

大都市圏にありながら「アマモ場」が守られてきた背景には、NPO法人を中心とした市民の取組や市内全小学校で展開される海洋教育プログラムがあり、地域の生物多様性の保全にもつながっています。
大阪湾で初めて成功した「カキ養殖」や、新たなアクティビティとして注目される「すだて遊び」など、多彩な活動も広がっています。また、「海と山が出会うまち」の特性を活かし、紀州街道やハイキングコース、海岸線近くの伏流水など、山から海へのつながりを体感できる観光開発に挑戦し、環境保全と地域活性化の両立を目指します。

写真:和田 光央
環境省 自然環境局
自然環境計画課
ネイチャーポジティブ
推進室
和田 光央

阪南市といえば「海」!

全国初の自然共生サイトの1つ「阪南セブン海の森」や市内全小学校での海洋教育を通じて、藻場等の保全・再生に取り組んでいます。しかし、それだけはありません。俎石山や山中渓、大阪最古の酒蔵「浪花酒造」など、山・川・地下水といった良好な環境が近距離に位置しています。これらが「森・川・里・海」の物語としてつながり、魅力的な観光体験と持続可能な地域づくりにつながることを期待しています!

実施内容

「良好な環境」の保全と活用による好循環の実現に向けて、これまで実施した内容の一端をご紹介します。

令和8年度

掲載日:

画像:和歌山大学観光学部の学生がボランティアガイドの方々と一緒に、俎石山ハイキングコースを散策している様子

ガイドと歩く俎石山・自然観察ハイキング~大学生とともに、阪南の山の魅力を体感~

和歌山大学地域連携プログラム(LPP)の学生とともに、「自然と本の会」の皆さんにガイドいただきながら、俎石山ハイキングコースを散策しました。道中では、草花や生き物などについて解説を聞きながら歩き、普段何気なく見過ごしてしまう自然にも目を向ける機会となりました。山を登った先では、大阪湾や市街地を見渡すことができ、山と海が近い阪南市ならではの環境を実際に感じることができました。

画像:大学生が海岸清掃に参加している様子

モニターツアー~海岸清掃から魚捌きまで!大学生が体験する阪南の「森里川海」と海洋教育~

大学生が参加し、海岸清掃や「すだて遊び」、魚捌き体験を通じて阪南市の海洋環境を学ぶモニターツアーを開催しました。市内の海洋教育フィールドを活用し、地域住民や漁師との交流を通して海洋ごみ問題や環境保全への理解を深めました。

 画像:モニターツアー参加者が田んぼに入って有機農業を体験している様子

豊かな自然と暮らしを味わう「はんなん田舎生活体験旅」~農業・海・古民家交流を体感できる1泊2日~

海外ランドオペレータ-を招き阪南市の自然・食・人を体感する1泊2日のモニターツアーを実施しました。参加者は有機農業体験や海のアクティビティ、古民家での地元食材を使った食事作りや交流を満喫しました。

画像:留学生が、伝統漁法「すだて遊び」や海藻を使った万華鏡作りを体験している様子

モニターツアー~伝統漁法と海藻アートで学ぶ!阪南の海と環境保全体験ツアー~

留学生を対象に、伝統漁法「すだて遊び」や海藻を使った万華鏡作り、地元海産物を味わうモニターツアーを実施しました。参加者は豊かな海の恵みや地域住民との交流を楽しみながら、地球温暖化が海洋生物に与える影響など環境問題を自分事として捉える学びを得ました。

実施団体と共に、現場で奮闘されている方から、本事業での想いと
未来への期待について、コメントを頂きました。

浪花酒造有限会社
11代目蔵元
成子 善一

浪花酒造は、三百年以上にわたり阪南市の地で酒造りを続けてきました。酒蔵は、お酒を造る場所であると同時に、その土地の自然や歴史、文化を受け継いできた場所でもあります。私たちが酒造りを続けてこられたのも、和泉山脈からもたらされる豊かな水をはじめ、この地域の自然の恵みがあったからこそです。
今回の環境省事業は、そうした阪南市ならではの自然や文化を、「観光」を通じて多くの方に体感していただき、その価値を未来へつないでいく取組だと考えています。地域の魅力に触れた方々が阪南市のファンとなり、その想いが地域や自然を守る力へとつながっていく。
「一滴の水が人を呼び、その出会いがまた阪南市の自然を守る力になる。」
そんな未来を期待しています。

令和7年度

掲載日:

画像:11月13日に実施したワークショップ(1回目)の様子

11月13日に実施したワークショップ(1回目)の様子

山のワークショップ(第1回)を開催。ヒアリングをもとに市内の山の現状を共有し、間伐体験や木工体験などの活用アイデアを参加者で意見交換しました。一方で、高齢化や担い手不足といった課題も明確になりました。第2回のワークショップを12月に開催し、具体的な方向性を検討していきます。

 画像:12月11日に実施したワークショップ(2回目)の様子

12月11日に実施したワークショップ(2回目)の様子

地域で活動している団体、大学生、共創に取り組む企業の方々に集まっていただき、阪南の森林資源を活用した観光コンテンツについて、アイデアを出すための山のワークショップ(2回目)を行いました。 土(地)の人、風(外)の人の目線から、地域に根差した取組や若い目線からの斬新なアイデアなど、様々な意見が出され、里山の活用の可能性が確認できました。

画像:12月6日のハイキングツアーの様子

12月6日のハイキングツアーの様子

観光協会主催で、ボランティアガイドの方々と一緒に、銀の峰ハイキングコースを散策しました。道中、急な山道もありますが、2時間程度登ると、大阪湾と市街地が見渡せる絶景スポットに到着します。 阪南市の特徴である山と海が近いことを感じることができます。

画像:11月29日の浪花酒造新酒お披露目会の様子

11月29日の浪花酒造新酒お披露目会の様子

大阪府内最も古い歴史を持つ浪花酒造の新酒お披露目会に参加し、酒造りと良好な環境の関係性を検証しました。山のミネラルを含む伏流水が300年以上も酒造りを支え、日本酒の味わいという形で可視化されていることを確認できました。森里川海のつながりを「酒」で伝える有効な観光モデルであると評価しました。

実施団体と共に、現場で奮闘されている方から、本事業での想いと
未来への期待について、コメントを頂きました。

ランドブレイン株式会社
大阪事務所
山北 知

阪南市が立ち上げた「はんなん・Co-ベネフィット創出協議会」の一員として、阪南市の地域づくりに向け、地域貢献に関心の高い事業者・団体・個人をマッチングする共創プラットフォームの構築に取り組んでいます。市内には豊かな自然がありますが、保全・活用はまだ課題があると感じており、本モデル事業で築いたネットワークを強みに、市外から多様な人材を呼び込み活性化を目指します。都市圏に近い利便性と、山から海を一望できる「森里川海のつながり」を活かし、住民と来訪者が共に地域を盛り上げる取り組みをさらに広げていきたいと考えています。

プロジェクト報告

実施団体より令和7年度の事業成果について整理し、
今後の予定も含め報告いただきました。

リジェネラティブな観光地域づくりに向けた令和7年度の進捗を受けて、
本事業に取り組んだ実施団体の方と、伴走した環境省担当者からのコメントを頂きました。

▼実施団体と環境省からのコメント

阪南市未来創生部
まちの活力創造課
前田 雅寛

海と山の良好な環境を起点に、行政が関係主体をつなぐ
保全と活用が循環する仕組みづくりに挑戦

今年度は、阪南市の海と山に残る良好な環境を把握し、保全と活用を両立させるための基礎整理に取り組みました。関係者へのヒアリングや現地調査を通じて、行政が関係主体をつなぎ、共通の視点やストーリーづくりを進めてきました。その結果、環境の価値を体験や事業として形にしようとする試みが始まり、地域全体でも自然の価値を見直し共有する動きが生まれています。今後は、行政が伴走しながら実施者主体の取組へ移行し、保全と地域活性化が循環する持続可能な仕組みづくりを目指します。

環境省 自然環境局
自然環境計画課
地域ネイチャーポジティブ推進室
吉田 宋史

藻場保全と環境教育の蓄積を生かし、阪南市から始まる還元型観光への挑戦。

阪南市は、藻場の保全や環境教育に先進的に取り組んできましたが、観光分野はほとんどゼロからのスタートでした。今年度は、良好な環境を生かした観光を進めるために活用できそうな地域の資源やプレーヤーの発掘が進んだと思います。今後は、これらをつなぐストーリーづくりと観光を推進するための体制を整えることが必要です。阪南市の強みである、大都市圏や関西国際空港に近い立地も生かし、収益を保全にも還元できるような新たな活用の形を提供してくれることを期待しています。

実施団体よりこれまでの進捗状況と今後の展開について報告いただき、
伴走する有識者・専門家からも所見をいただきました。

本モデル事業では、有識者・専門家・環境省・事務局がひとつのチームとなり、各プロジェクトの推進をサポートしています。有識者からは、事業全体を見据え、保全と活用の好循環の形成に向けて中長期的な視点でのアドバイスを行っています。そして、専門家からは、有識者からのこのようなアドバイスを踏まえ、より地域の実情を踏まえた実践的なアドバイスを行っています。

▼有識者および専門家からのコメント

有識者 國學院大學
観光まちづくり学部 教授
楓 千里

阪南市は大都市圏に近接しつつも、3つの漁業組合があり、そこで行われる競りやカキ小屋など、隠れた魅力があります。特に注目しているのは、「食」を核とした古民家滞在を含む、農業体験型コンテンツです。特に牡蠣粉末を使った土壌で育つ水茄子は、海と山の恵みの象徴であり、生産者と観光客をつなぐきっかけになるでしょう。今後は、大阪都市圏に向けて「阪南市は〇〇のまち」という明確なコンセプトの確立と、市民が豊かな環境を楽しむ様子を発信することで、リピーターの増加や暮らしぶりに興味を持つインバウンド観光客の獲得に繋がると期待しています。

専門家 クラブツーリズム株式会社 鈴木 光希

行政主体のモデルづくりはまだ始まったばかりで、街全体で守ってきた自然環境や大阪都市圏というポテンシャルをどう生かすかについて検討しているところです。観光体験になりそうな要素はいくつかあるものの、それら素材をどのように磨き上げ、訪問者に届けるかの工夫とその取り組みをリードする旗振り役の確立が必要だなと感じます。また保全から活用へ、地域住民の意識が変わっていく過程にも大きな期待を持っており、地域単体にとどまらず、観光産業全体での市場創造も重要だと考えています。阪南市に似た地政や環境を活かして誘客に繋げている地域事例なども用いながら、阪南市ならではのあり方を具体的に助言し、伴走しています。

阪南市マップ

阪南市マップ

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