雲海を望む羅臼岳

2026年8月20日

8月16日に羅臼岳羅臼温泉コースの巡視をおこないました。
朝4時に羅臼温泉登山口を出発したときは夜が明けきってはおらず、薄暗い中を歩き「木がくれの滝」に近づいた頃ようやく明るくなってきました。

早朝の里見台

「里見台」から昇りたての太陽を見た後、「ハイマツ原」でハイマツの実り具合を確認し、「第一、第二の壁」の細く滑りやすく歩きずらい道を歩き、大きな石を飛び越え、硫黄臭い川を渡渉し「泊場」を過ぎた頃、急に太陽が背中を照らし始め、それまではあまり気にしていなっかった汗が体中から流れて喉の渇きを覚えるようになりました。

泊場の様子

分厚い雲を抜けた瞬間でした。

屏風岩から見る雲海

急激な温度変化により体調を崩さないように、泊場本流の上流に向かって右側の沢から豊富に流れ込む沢より補充した水(要煮沸)で水分補給しながら先に進み、完全に雪渓が無くなった「屏風岩」や「お花畑」から振り返ってみると、羅臼の町を覆いつくす雲海が見られました。

お花畑から見る雲海

殆ど枯れている「岩清水」の水場でぽたっぽたっと滴る水滴(要煮沸)を眺めた後、山頂直下の岩場を登り辿り着いた羅臼岳山頂からの眺めは素晴らしく、早朝から歩いた疲れはどこかに吹き飛んでしまいました。

羅臼岳山頂の様子

羅臼町側が厚い雲で覆われ、斜里町ウトロ側が快晴となる、夏に知床半島でよくある空模様です。
温かい南風が吹いて知床連山を越える時、湿った空気が羅臼側に残り、乾いた空気がウトロ側へ行くフェーン現象が起こります。同じ知床半島にある二つの町は1年を通して気候が異なるのです。

羅臼岳山頂から見た羅臼側とウトロ側

今回の羅臼岳登山でヒグマの目視はありませんでしたが、知床はヒグマの高密度生息域です。晩夏から秋にかけてはヒグマがハイマツの実を採食する時期なので、ヒグマとの遭遇リスクが普段より高い状態となっています。
登山道利用の際は知床羅臼ビジターセンターで最新の情報を入手し、万全の準備をお願いします。

羅臼岳・知床連山の登山前には必ずチェック
 知っておくべき知床登山の心得

【作成者】渡辺