7月17日に羅臼岳巡視(羅臼温泉コース)を実施しました。

2026年7月23日

まだまだ長袖が手放せない7月の半ば、羅臼岳の巡視を行ないました。コースは、知床羅臼ビジターセンター裏手に位置する羅臼温泉登山口からの往復です。道のりは往復で約15km、行動時間約12時間。上級者向けのハードコースです。

まずは登山口で登山前チェックシートを記入し、朝4時に出発しました。この時期の羅臼はほぼ毎日霧模様です。綺麗な景色は見れるのでしょうか。

登山前チェックシート

10分ほど歩いたら木隠れの滝です。か細い水流が岩を伝います。

木隠れの滝

登山口から1時間ほどで里見台に到着。残念ながら「里」は濃いガスに隠されてしまいましたが、上の方は晴れています。この先の景色が期待できますね。

里見台

続いてハイ松原では、多くのハイマツが結実していました。ヒグマの大好物です。ヒグマにばったり出会わないよう、大きな声や音でヒグマに人間の存在を伝えてください。

ハイマツの実

第一の壁、第二の壁の辺りは狭い道、濡れて滑りやすくなった岩、ガレ場、笹の絨毯がランダムに現れます。石橋は満遍なく叩く慎重派な私にとって、なかなか神経を使う道でした。

滑る岩

展望が開けました!雲に浮かぶ山々の美しさに励まされます。いやぁ、いい天気ですね。しかし実はこれが最大の敵。普段涼しい羅臼が、この日は25℃を超えました。そしてムワッと熱い南風。遮るものも少なくなり、太陽にジリジリ灼かれます。体感30℃、ここからは暑さとの戦いです。

ここから暑くなる

渡渉を繰り返し、泊場に到着です。飲水は上流向かって右の沢を利用します(要煮沸)。本流は硫黄のにおいがきつく、沈殿した石や草木が白く変色していました。

変色した草木

泊場を越えると屏風岩です。雪渓がありますが、左側に夏道が出ています。
さらに先に進むと、次こそ雪渓歩きです。今はまだアイゼンとピッケルの持参をおすすめします。雪渓誘導用ロープが張ってあるので、目印にしてください。
※雪渓誘導用ロープは切れやすいため掴まないでください。

雪渓

これを登り切るといよいよ山頂直下。岩清水の水場は水滴がポタポタ落ちる程度です(要煮沸)。水場としては…という感じですが、癒し効果は絶大です。周囲に広がるお花畑も最後の一押しを添えてくれました。

チシマクモマグサ

そして、岩場を経て遂に山頂へ。見ての通りの日本晴れ。知床連山、斜里岳、国後島、オホーツク海、ウトロの町並み(残念ながら羅臼の町はガスの中でした)。見渡す限りの大パノラマが迎えてくれました。

知床連山

羅臼温泉コースは渡渉、雪渓、岩場、お花畑とバラエティに富んだ魅力的な登山道です。一方で行動時間12時間と非常に長いです。ヒグマの高密度生息域というだけあって、ヒグマの痕跡もありました。
十分な体力と正しい登山の知識はもちろん、ヒグマとの遭遇回避策、遭遇時の対応策を備えた上でお楽しみください。

羅臼岳・知床連山の登山前には必ずチェック
   知っておくべき知床登山の心得

工藤