アメリカオニアザミ(外来種)駆除作業

2021/07/08

6月14日(月)に、フレペの滝遊歩道でアメリカオニアザミの駆除作業を行いました。

まずはアメリカオニアザミについて簡単にご説明します。

【アメリカオニアザミ(Cirsium vulgare)とは?】

もともと日本にはなかった外来種。
1960年代に北海道で確認されると、その後あっという間に日本各地に広がってしまいました。
北アメリカから輸入された穀物や牧草に混入してしまったと考えられています。
鋭いトゲやトゲトゲしいロゼット(※)が特徴。

環境省では外来種をいろいろなカテゴリに分類しており、アメリカオニアザミは「生態系被害防止外来種」に分類されます。

(※)野草の冬越しの姿。タンポポなどに見られるように、葉を地面に放射状にぺったりつけている状態を言います。

<全体像>
<特徴的なロゼット>

【問題点】
もともとその場所にあった植物を減らしてしまうなど、自然環境が変わってしまう

鋭いトゲがあるので、家畜や草食動物を傷つけてしまう。

フレペの滝遊歩道でアメリカオニアザミを駆除するようになったのは、知床の自然景観を守るためです。

アメリカオニアザミは知床に元々なかった種で、放置すると一気に広がってしまい、自然環境や景色が変わってしまうおそれがあります。
日本の国立公園は、わが国を代表する風景地を守っています。
その中でも知床は世界遺産ということもあり、特に気をつけなければならないのです。

フレペの滝遊歩道では平成24年(2012年)頃から長年、関係機関でアメリカオニアザミの駆除作業をしています。
その甲斐あって、年々、減少傾向にあるようです。

今年は麻袋12袋分のアメリカオニアザミを回収しました。

<作業風景>

繁殖を防ぐために、根っこから取るのが大事です。

アメリカオニアザミは大丈夫ですが、駆除後の運搬が禁止されている外来種もあります。

外来種はアメリカオニアザミにとどまらず、多くの種が存在します。
そして、在来種や動物たちを守るために、駆除活動を行っている人たちがいます。
もし、あなたの住む地域で、外来種の駆除作業が行われていたら、参加してみませんか?

神馬