向かう先に

2023/08/31

観音岩巡視へ行ってきました。
利用者計測カウンターのメンテナンスと、自然情報収集のためです。

川を越え、岩場を越え向かいます。
途中、昆布番屋があり漁師さんが最近の出来事やヒグマ情報を教えてくださります。
いつもありがとうございます!

さて、遊歩道や登山道脇でこんな機械を見たことありませんか?
この機械(矢印先)が利用者計測カウンターで、前を人が通ると赤外線センサーが反応してカウントされる仕組みです。
充電は太陽光パネルで行われており、バッテリーに貯蓄されています。
利用者数に関するデータは知床世界自然遺産地域の長期モニタリング計画のモニタリング計画になっています。

過去には野生生物にコードを切られてしまったり、カウンター本体が何らかの理由(ヒグマか、風か)で倒れていたこともありました。
また、悪天候が続くとソーラーパネルで充電されず、電源が落ちてしまうこともあります。

無事に稼働を確認し一安心です!

作業が終わり、帰る途中、シーカヤックで通過する方を見送りました。
あっという間に抜かされてしまい、うらやましいと思ってしまいましたが、
歩きだから見える景色もありますし、カヤックだからこそ見える景色もあり、
それぞれの魅力があります。

また、それぞれの難関もあります。
この日、南寄りの風が吹いていましたのでカヤックは向かい風、向かってくる波に向かい漕ぎ進めていました。

そして、陸上を歩く私たちの向かう先には・・・

親子ヒグマがいました。のんびりしています。

カヤックは海ですので、難なく通過したようです。
私たちが帰る方向は、ヒグマがいる方向なので、ひとまずは、遠く離れつつも、
ヒグマを確認出来る位置でヒグマが移動するのを待つことにしました。

10分ほどたった頃、ヒグマの親子は海岸沿いの斜面に向けて歩き始めました。
斜面を登ったことを確認し、ヒグマたちの向かう先も気になりますが、私たちも帰路につきました。

出来ることであれば、遭遇しないことが一番ですが、
知床半島はどこであっても、ヒグマに遭遇しまう可能性はあります。
ヒグマ対策について事前にご一読くださいね。

羅臼自然保護官事務所

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