終わりを前に

2019/10/04

日も短くなり、涼しい風が吹き始めすっかり秋模様の羅臼。
なんて思っていたのですが、ここ1週間はこの季節とは思えない暑い日が続いております。

照り返しが強い石浜でも今の季節は風が吹いて寒さを感じるのですが、
背中にしっかりと汗をかくほどの暑さとなっております。
ただ季節は順調に進んでおり、背丈の高いオオイタドリなどの植物が枯れ始め、
斜面にある草地の見通しがきくようになってきています。

そんな斜面を少し覗いて見ると、なにやら紫色の花がそこかしこで咲いていました。

こちらはエゾモメンヅルというマメ科の植物です。
いつもだと6月下旬から7月にかけて花を咲かせているのですが、9月も終わりだと言うのに、
これでもかというくらい花を咲かせておりました。う~ん、暑さのせいでしょうか。

初夏の花に出会って気持ちも夏に逆戻り。
そう思っていられたのも束の間で、お昼を過ぎると早くも観音岩が岩壁の影に覆われていくのを見て、
冷たい季節が近付いてきているのだと現実に引き戻されました。

今週末に北海道を通りすぎる低気圧。それが過ぎれば本格的な寒さが大きく1歩足を進めてくることでしょう。
暖かい日を大切に、よければ予期せず現れた初夏の園に足を運んでみては如何でしょうか。


観音岩へと続くいつもの海岸線をちょっと上から眺めてみました。

羅臼自然保護官事務所 宮奈

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