知床岬まで_05見えてきた

2019/07/07

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「どこまで行けば、岬は見えるのか」。

似たような石浜の風景のなか、知床岬を目指して修行のように何時間も黙々と歩いていると、
いろいろなことを考える。

強行軍のように弾丸の行程で行けば必ず無理や負荷が生じる。
目指す人はまずは長い日程を確保し、計画を組むことから始めよう。

さて、往路の後半、念仏岩。
高度感ある急斜面を越える。雨や強風の日は滑り、グラつき、恐怖心は一層煽られる。

カブト岩、北側。
掴むべき手掛かりなし。土と石と自分が一緒に転げ落ちていく。
持参のロープ、何と素晴らしいものかと実感。

「ラク!」

カブト岩上部からの落石の合図を聞いて約20秒、
結構な石が、斜面を見上げる自分の正面横1m付近をめがけて通過、そのまま海岸まで落ちていった。

落差100m、大袈裟に聞こえるが、勢いのついた落石は大きさ以上に恐怖である。
ここは雨の日は全身ドロドロも覚悟のこと。

さて、もうすぐ知床岬。
このあとまだ1時間、飽きるほど見ている石浜を歩かねばならないのだが。

(知床財団イナバ)

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