リスクは自分で管理する!
2013/07/17

犬と同じで、ヒグマは逃げるものを追おうとする習性があります。慌てて背中を向けて走るのは逆効果です。しかも、クマは人間よりはるかに速く走ることができます。騒がずにゆっくりと後ずさりをしながら、退避しましょう。

母グマは子グマを守るためにはしばしば攻撃的になります。たとえ子グマが単独でいるように見えても、その近くには必ず母グマがいます。体重100キログラムを越える筋肉質の激怒した母グマが、突進してくる悪夢を見たくなければ、近付いてはいけません。

シカの死体や海岸にしばしば打ち上げられるイルカなどの死体はヒグマの大好物です。この様な大きなご馳走を手に入れたヒグマは何日間も付近に居すわって食べ続けます。攻撃を受けたくなければ、すぐにその場を離れましょう。
先端部地区の海岸ではクジラやイルカの漂着死体がしばしば見られます。
これらはヒグマの大好物。
過去には、大型クジラの周囲を何頭ものヒグマが、
数週間にわたり居ついているということもありました。
海岸部の石浜は狭く、巨岩や藪で視界も悪く、
ヒグマに出会っても、退避する場所がありません。
自分の行く手側にクマがいて、足止めを食らうこともあります。
このような場合、ヒグマがいなくなるまで待つ、あるいは、
山側に大きく迂回するなど、状況に応じた判断が必要です。
海岸線を歩くから地形図は必要ない、と思わずに!
思いがけず山や稜線を迂回することもあるのです。
ルサフィールドハウスでは地形図の配布、販売はおこなっていません。
各自で地形図を用意して、行きましょう。
知床半島先端部地区では、
あらゆるリスクに対応できるスキル、精神力が求められます。