知床半島「中央部地区」利用の心得
2013/06/21
知床半島の利用の心得が、2種類あるのをご存じですか?
①先端部地区
②中央部地区
ルサフィールドハウスでは普段、知床岬を目指す人へ①を紹介していますが、
このたび②に含まれる、羅臼湖についてルールが策定されたので、ご紹介します。
羅臼湖ルール
羅臼湖歩道は高山帯の湖や沼を通過するルートであり、高山や湿原の植物が生育しています。知床の中でも特に厳正な保護が図られている地域であり、世界自然遺産地域の魅力を存分に味わうことができる一方で、人の踏み荒らしが湿原の植物に重大な影響を与える地域でもあります。
羅臼湖歩道は山岳地帯にあり、軽登山に準じた装備と経験、体力が必要です。木道などの施設は必要最小限しか整備しておらず、大人数による利用は想定していません。羅臼湖の自然条件やルールをより一層理解するためには、事前に羅臼ビジターセンターなどにお立ち寄りください。なお、ガイドツアーに参加することで、より安全に羅臼湖歩道を利用し、羅臼湖の素晴らしさをより良く理解することができます。そのため、ガイドツアーの利用を推奨します。
高山帯に成立している湿原は知床においても特に貴重です。この自然をより良い形で後世に引き継ぐため、皆さまのご理解とご協力をお願いします。
<羅臼湖を訪れる前に知っておいて欲しいこと>
①植生保全のため、長靴の着用をお願いしています。外来種の持ち込みを防ぐため、靴裏の種子は除去するよう努めて下さい。
②ストックはできるだけ使用せず、使用する場合は必ず先端にキャップをつけて下さい。
③ルートにトイレはありません。携帯トイレを使用するか、事前にトイレを済ませてください。
④雨具や防寒具などの用意をお願いします。また、ヒグマ対策のため、クマスプレーや鈴を携行してください。
⑤入口に駐車場はありません。路上駐車は多くの方に迷惑がかかる上、交通安全上の危険があります。知床峠から徒歩でアクセスするか、路線バスやハイヤーなどを利用してください。
<羅臼湖歩道を歩くときに守っていただきたいこと>
①ぬかるみを避けて歩かず、歩道の中央を歩いてください。
②動植物や生き物の採取は絶対に行わないでください。
③ヒグマとのトラブルを避けるため、声を出す、鈴を鳴らすなどの対策をお願いします。また、飲食物の持ち込みは必要最低限にとどめ、ゴミは持ち帰りましょう。ペットは連れて歩かないでください。
④植生を保全し、羅臼湖の魅力を存分に楽しむために、1グループの人数は10人程度にとどめてください。団体の場合はグループに分け、同じ場所に大勢の人が集まらないように配慮してください。
⑤入口の入林簿に必要事項の記載をお願いします。また、ヒグマの目撃や歩道の破損などの情報は、羅臼ビジターセンターなどにお寄せください。
釧路自然環境事務所、北海道森林管理局、根室振興局、羅臼町、中標津警察署、知床羅臼町観光協会 羅臼町・知床世界自然遺産協議会、羅臼山岳会、知床ガイド協議会、(公財)知床財団、知床斜里町観光協会