森は秋の準備中

2026年9月10日

9月に入り、羅臼では少しずつ秋の気配が感じられるようになってきました。

町内を散歩していると、木々にもたくさんの実がついています。
今年はなんとなく、例年より実りが良いような気がします。

サルナシの実

こちらはサルナシ。羅臼では「コクワ」と呼ぶ方が馴染み深いかもしれません。
秋になるとキウイフルーツの赤ちゃんのような実が熟し、甘酸っぱい味になります。
コクワの実はヒグマも大好きで、実りの季節には人間とヒグマで、ちょっとした「コクワ競争」になることもあります。

ミヤマハンノキの実

ミヤマハンノキには、よく見ると小さな緑の球のような実がついています。
これは秋が深まると松ぼっくりのような形に変化して、熟すと中から小さな種がこぼれ、次の世代へとつながっていきます。
ミヤマハンノキと似たケヤマハンノキもありますが、葉の裏を触ってみるとすぐに違いが判ります。
ミヤマハンノキは葉の裏を触るとペタペタ。ケヤマハンノキはその名の通り毛が生えてモフモフしています。

オオバボダイジュの実

オオバボダイジュの実には、細長い葉のような「苞(ほう)」(植物のつぼみや花、または花が集まった部分の基部にある、特殊に変形した葉のこと)がついています。
実が落ちるときは、この苞が翼のような役割をして、竹とんぼのように風に乗ってくるくると種を運ぶ可愛い様子が見られます。

キタコブシの実

春に大きな白い花を咲かせていたキタコブシも、今はごつごつとした特徴的な実をつけています。
複数の小さな実が癒着してできた「集合果(しゅうごうか)」と呼ばれるこの実は、このボコボコとした不規則な形が、
人間の握りこぶしに似ていることから「コブシ」という名前がついたという説が有力です。
これから熟していくと、この赤い袋が裂け、中から赤い種が姿を見せます。

ナナカマドの実

そして、秋らしさを感じさせてくれるナナカマドの枝も、ずっしりと赤い実をつけて重そうに垂れ下がっています。
今年も秋から冬にかけて、たくさんの鳥たちの糧となることでしょう。
枝の上には最後の力を振り絞って鳴くコエゾゼミの姿も。

花が咲き、葉が茂っていた木々もいつの間にか実を結び、次の季節への準備を始めています。
短い羅臼の夏も、そろそろ終わり。
木の実を眺めながら歩いてみると、少しずつ近づいている秋を感じられるかもしれません。

【作成者】みやこし