6月25日 羅臼岳巡視

2025年6月26日

6月25日(水)羅臼岳(羅臼温泉コース)の巡視に行ってきました。

6月の終わりの時期でも羅臼岳は雪が残っています。特に今年は標高の高い所では雪が多く泊場より先、屏風岩、お花畑で見事な雪渓が見られます。

10本爪以上のアイゼンとピッケルが必須となります。

また、6月の羅臼はまだまだ冷え込む日が多く雨具や防寒着を忘れずにお持ちください。

遠くに見える屏風岩の雪渓の様子

この日の羅臼岳は天気に恵まれ素晴らしい登山日和でした。
山頂からの眺めも絶景で知床連山、根室海峡、オホーツク海、羅臼湖と綺麗な青空の下に見ることができました。

山頂から見る羅臼湖の写真

もうすっかり夜が明けている午前4時(6/25の日の出3:37)に知床羅臼ビジターセンターを出発し、少し荒れている登山道を進みます。崩れた橋や土砂崩れの恐れがある箇所のう回路、倒木によるう回路がありますので慎重に進んでください。

里見台では倒木によりテーブルが破損していました。

倒木により破壊されたテーブルの様子

ハイマツ原を抜け第一の壁、第二の壁での笹の葉が茂る登山道では踏み外しての滑落の恐れもあります。ここでも慎重に進んでください。

険しく長い登山道を進んでいくと様々な知床に生きる動物たちにも出会えます。
アカゲラ、カワガラス、ツツドリ、キビタキ、エゾフクロウ、ウグイス、ギンザンマシコ、アマツバメ等の鳥類やエゾアカガエル、アマガエル、エゾリスにも出会いました。

エゾリスの写真

ここからしばらく続く雪渓に備え泊場でしっかりと休憩を取ります。水場はこの先、岩清水まで無いのでここで水の確保をします。(要煮沸)

屏風岩の雪渓の様子

羅臼岳羅臼温泉コースの雪渓はとにかくキツイ。一歩一歩と足を出してもなかなか進まない。どんどん体力を削られます。
昨年も同じ雪渓を経験しここに向けて準備してきたのですが、キツイものはキツイ。
それでもなんとか雪渓を登り終えてからはご褒美のようなお花が目に飛び込んできます。
コメバツガザクラ、キバナシャクナゲ、エゾノマルバシモツケ、エゾノツガザクラ、イワウメ等高山帯のお花がお迎えしてくれます。

キバナシャクナゲの写真

岩清水の水場はぽたぽたと水滴が落ちる程度でしたが、ここからのラストスパートに向けての一滴はとても甘く感じました。(要煮沸)

岩清水の様子

羅臼岳山頂付近にも雪渓があります。

山頂付近の雪渓の様子

重い足でなんとか乗り越え山頂に辿り着いた時の達成感は言葉になりません。
美しい知床連山を前に「またここに来ます。」と思い下山としました。

山頂からの知床連山の写真

知床には多数のヒグマが暮らしています。ヒグマ対策を万全にお願いします。
羅臼岳登山の際には最新の情報を知床羅臼ビジターセンターで入手してください。

渡辺