知床世界自然遺産20周年特別展示「変わりゆく羅臼の海」

2025年4月28日

ここ羅臼町では桜の開花はまだ先ですが、少しづつ春が近づいてきました。
知床羅臼ビジターセンターの周辺でも雪解けの水溜りにエゾアカガエルの卵を見つけました。
ビジターセンターでは知床世界自然遺産20周年特別展示として「変わりゆく羅臼の海」を4月26日(土)より開催しています。
流氷の変化、サケマス来遊数の変化、昆布の生産量の変化、水揚げされる魚種の変化など地元羅臼町の漁師さんのインタビューや羅臼町に暮らす子供たちの思いを交えて展示しています。

特別展示変わりゆく羅臼の海のポスター

羅臼の目の前の海は羅臼町に暮らす多くの人に恩恵を与え続けてきました。
その海もここ数年の地球環境の変化によって変わってきています。

海を眺められるおすすめスポットが羅臼町にはいくつかありますが、その一つに羅臼町市街地より相泊方面に進み、ざいもく岩トンネルを越えた先に入り口があり、入り口からの急な坂道を登ってい行くと赤と白のストライプ柄の灯台と公園が見えてきます。
その名の通り、丘の上にある展望デッキから鯨類が観察できる「クジラの見える丘公園」です。
マッコウクジラ、ミンククジラ、ツチクジラ、そしてシャチと目の前に広がる根室海峡に春から秋にかけてやってくる鯨類が観察でき、根室海峡の先には国後島も見え、季節や時間帯によって様々な美しい表情を見せてくれます。

展望デッキから見る国後島

空にはトビも舞っていました。

空を舞うトビ

ここの展望デッキからは羅臼漁港も見渡せます。羅臼町の漁業に関わる人たちが数多く働いている場所です。目の前に広がる根室海峡の変化はここに暮らす多くの人にも影響を与えます。

展望デッキから見る羅臼港

今年は観測史上最も遅い流氷の到来でした。羅臼の海の変化を肌で感じている羅臼町に暮らす人たちの思いが詰まった展示を是非ともご覧ください。たくさんの方のご来館をお待ちしています。

渡辺