羅臼の夏の風物詩
2023年07月27日
今年も羅臼昆布漁が7/18日にはじまりました。
昆布漁の初日は「かぎおろし」と呼ばれます。
漁師さん家族が寝泊りする昆布番屋にはごちそうが並び、
浜に白旗が上がるとよーいどん!で一斉に漁が始まります。
羅臼昆布漁は箱メガネで海を覗き、「マッカ」と呼ばれる二股のフォークのような漁具を
昆布に差し込み捩じり取ります。
夏の間、漁師さん家族は番屋に寝泊まりしながら一家総出で仕事をします。
天然昆布、養殖昆布、扱う昆布によって時間は違いますが、養殖昆布漁を行う家では
朝2時頃から昆布を洗い始めることも少なくありません。
綺麗に洗われた昆布は一度乾燥させます。
しかし、日が沈むとせっかく乾いた昆布をまた外に出し、夜露にあてて湿らせます。
なぜなら、昆布を「巻く」作業をしやすくするため。この湿りの入れ具合も、漁師さんのセンスなのです。
天気のいい日は「日入れ」のチャンス!
太陽の力を借りて、綺麗に整地された石浜で昆布を干します。
他にも「庵蒸(熟成)」「ヒレ刈」など、約100日かけて計23もの工程を踏み、
羅臼昆布はようやく製品に至ります。
手間暇かかった分、羅臼昆布の味は絶品です。
羅臼昆布は北海道でも知床半島の羅臼側だけでとれる貴重な昆布。
流氷が運んでくるミネラル豊富な海で育つ羅臼昆布を食べて育ったエゾバフンウニもまた美味です。
自然だけじゃない、羅臼の魅力を是非味わってみてください。
知床財団 みやこし