6/14 羅臼岳(羅臼温泉登山口から岩尾別登山口)の状況
2023年06月27日
6月14日(水)、羅臼岳の巡視に行ってきました。
私は知床に来て3年目。こちらに来てから登山を始めたので山登りは初心者です。
山登りが慣れていない方も是非このブログを参考にして、登ってみて下さいね。
●持ち物
ザック(30L)、食料と行動食、防寒具、雨具、アイゼン(12本爪)、ピッケル、クマスプレー、ストック、浄水器
※ここでのポイントは防寒具を多めに持っていくことです。
今回のコースは羅臼側から斜里側へ抜けるコースです。
羅臼側と斜里側では気温が大きく異なるため、防寒具を多めに持っていくことをお勧めします。
※羅臼温泉からのルートは長時間になります。行動食を多めに持っていきましょう。
①羅臼温泉入口~里見台
この日は4:00に羅臼温泉側の登山道入り口を出発。出発時の天候は曇り、少し霧がかかっていました。
一部土砂崩れをした箇所があります。迂回路が丁寧にササ刈りされているのでそちらを通行しましょう。
②里見台~ハイマツ原
登山道の周りにはいくつかお花が咲いていました。
こちらはゴゼンタチバナ。
③ハイマツ原~泊場
ウコンウツギもしっかり咲いています。
ハイマツも実がつき始めていました。
スミレもまだ咲いています。
④泊場
ここまで来ると少し晴れ始めました。
泊場は渡渉ポイントがあります。この日の川は通常通り、増水などはしておらず比較的簡単に渡れました。
ここでは少し、休憩を取り、取水できるポイントで川の水を頂きます。
取水した水はエキノコックスの恐れがあるため、煮沸するもしくは浄水器を使うようにしましょう。
取水ポイント詳しいことは、ビジターセンタースタッフに確認してくださ
⑤泊場~屏風岩
ここから少しずつ残雪が見え始めます。
まだトレッキングシューズで散策が可能ですが、雪の上を歩く際には踏み抜きしないように気を付けましょう。
登山道脇には季節外れのサクラの花びらが落ちていました。
⑥屏風岩
見えてきました!大きな雪渓が!
屏風岩を登る際にはアイゼンやピッケルが必須です。
アイゼンがしっかり装着されているのか確認をして、登り始めました。
ガニ股で「歩幅は小さく、1歩1歩丁寧に」を意識しながら着実に登り続けます。
登り続けた先に夏道が見えてくるのですが、少し分かりづらいのでピンクテープを探して歩きましょう。
ここで一つポイント!
羅臼温泉登山口から往復で利用を考えている人は、復路の屏風岩に注意しましょう。
雪渓は急斜面ですし、地形図とGPSを使用しないと遭難する可能性があります。
雪渓を登り切った先(岩清水直登ルート)に待っていたのは絶景。雲海です。
ここでしか見られない景色に圧巻です。
少し上がるともう目の前には三ツ峰の姿が。登山道脇にはコケモモ。
高山帯の植物が見え、標高が上がってきたのを体で感じます。
⑦岩清水
ここもまた取水ポイントです。十分お水が滴っていました。
ただし、この水場は雪解け水であるため、いずれ枯れますので最新の情報をご確認ください。
⑧羅臼平
羅臼平にはフードロッカーが設置されています。
テント泊をされる方はヒグマを引き寄せないように食べ物を入れることができますよ。
⑨羅臼平~大沢
ここからついに下山開始です。帰りは油断が怪我に繋がりやすいので最後まで慎重に降ります。
大沢の雪はまだ残っていますが、アイゼンは使わずキックステップで下山可能です。
上からは知床の一大観光地・知床五湖を見ることができます。
登山道脇にはエゾコザクラ。
⑩大沢入口~銀冷水
銀冷水は取水だけでなく、携帯トイレブースがあります。
弥三吉
こちらもまた取水ポイント。お水は十分に取れます。
⑫オホーツク展望
ここまで来ると到着地点まであと少しです。
16:20、無事に岩尾別温泉登山口に到着です。
長時間の登山でしたが、山でしか見られない景色に出会えた楽しい巡視でした。
羅臼温泉登山口からの羅臼岳の利用はマイナーではありますが、視界が広く良好で、各ポイントによって見られる景色が変わるので非常にお勧めです。
またいつか歩いてみたいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
※2023年の山開きは7月2日(日)を予定としております。
知床財団 米田