知床岳へ

2022年7月22日

2022年7月5日~7日の2泊3日で知床岳巡視を行いました。
が、結果から先に申し上げると知床岳ピークを踏むことはできませんでした。

知床岳登山は体力や知識、経験が必要な山行であり、天気や体調等のコンディションが万全でなければピークを踏むことは困難であると感じました。

①相泊港
入林簿を記入し、出発です。観音岩まで石浜を歩くため、浮き石には注意が必要です。

②カモイウンベ川
時期によっては長靴でも渡れないほど水位が高くなります。
今回は水位が落ち着いており石を使って渡りました。

③観音岩
ほぼ垂直の岩壁を登ります。残置ロープは管理されていないため危険です。
使用しないようにしましょう。

④ウナキベツ川
渡渉は川へかかっている倒木を使用します。ここから先は崩壊地まで林内を歩きます。

⑤青沼
名前の通り青い沼です。青沼とつながっている沢から水を取れます。要煮沸、要浄水。

⑥崩壊地
青沼からポロモイ台地入口まで急登となり、標高も400mから850mまで登ります。
また標高650mから800mまでの区間はガレ場となり慎重に登る必要があります。

⑦ポロモイ台地
崩壊地を越え、ポロモイ台地まで来るとハイマツゾーンが始まります。
ここから知床岳までほとんどがハイマツゾーンとなります。
写真を注意深く見るとルートが見えますが、このルートを探すのが大変で、
1mそれれば体中、アザだらけです。

⑧知床沼
知床沼には野営指定区域があり、テントを設営できます。
場所は知床沼から70mほど離れておりロープ枠内にテントを張ることができます。
周りはチングルマをはじめとしたお花畑となっており、植生保護のためにロープ枠外での野営は行わないでください。 沼での取水は要煮沸、要浄水です。

⑨知床岳
ポロモイ台地入口から知床沼までのハイマツゾーンより深く生い茂ったハイマツが行く手に立ちはだかります。
また、一部尾根沿いでは道が崩れている箇所もあり、慎重に歩く必要があります。
先にも述べましたが、今回は時間、体力的に知床岳のピークを踏むことができず、1,190m地点にて引き返しました。

改めて挑戦したいです。

ブログを見て、挑戦してみたいと感じた方は↓
● 事前にルサフィールドハウスへお立ち寄りください。
● 「シレココ」知床半島先端部地区利用の心得から知床岳の基本的な情報を学ぶことができます。 以下URLを参照ください。

登山道は整備されておらず、背丈以上のハイマツの中においてルートを判断する地図読みのスキルが必要です。
また事前の準備や情報収集が大切です。

知床財団 谷